コラム
アルミパーテーションとスチールパーテーションの違いについて
2025/01/29
以前にもアルミパーテーションとスチールパーテーションの違いについては書いているのですが、それでも問い合わせが非常に多いですね。
もちろん同じ間仕切り、パーテーションではありますが、それぞれに特徴や長所短所があるので、そのあたりを改めてもう少し詳しくご案内したいと思います。
まず、その名前の通り材質に違いがあります。
アルミパーテーションは、支柱となる骨材にアルミニウムが使用されています。床や天井に固定させるために這わせるレール部材もアルミニウム製です。
ただ、パネルに関してはアルミではなく、表面材は化粧鋼板と呼ばれる鉄板が使われることが多いです。この表面の薄い鉄板で、ハニカム構造になっているペーパーコアを挟み込んでいます。ハニカム構造というのは、蜂の巣のようなもので、詳細はまた違う機会に書きますね。
もちろん他にも、鉄板ではなく表面材としてポリ合板やガラスなども使用できるので、色々なデザイン、色々なパターンで施工することもできます。
一方のスチールパーテーションは、支柱もパネルもスチール製です。アルミパーテーションは柱が表に出ていますが、スチールパーテーションは支柱が見えない構造になっています。
パネルは化粧鋼板と石膏ボードでできていて、パネルの内部は空洞です。この空洞部分にグラスウールを充填すれば更に遮音性、防音性を高めることが可能です。
もちろんアルミパーテーションと同様に、パネルの代わりにガラスを使用したり、パネルにダイノックシート(塩ビシート)などを貼って木目調や石目調など高級感あるデザイン性を高めることができます。こうしたことから静かで独立性の高い、少し高級なオフィスやエントランスを造ることができます。
また、こうした材質の違いによって、見た目は少し変わります。
アルミパーテーションに比べるとスチールパーテーションはパネルが厚いので、重厚感があります。デザイン性においても柱部分が露出していないことで高級感が少し高くなります。じゃあ、アルミパーテーションはダサいのかというとそんなことは全くありません。アルミパーテーションも、パネルのカラーリングをデザインしたり、支柱を通常のシルバーではなく、ホワイトやブラックにするなどして木目調などのパネルやガラスを使うことで、十分に高級感を出すことが可能です。
さて、材質と外観については上記の通りなのですが、この2種のパーテーションの一番の違いは少し前述しましたが「遮音性」 「防音性」です。
上記の通り、スチールパーテーションは鉄板と石膏ボードでできています。そのため、ペーパーコアのアルミパーテーションに比べて遮音性、防音性に優れています。さらに、これも先ほど書いた通りグラスウールを充填して更に防音性を高めることができます。
ですから会話の内容を室外で聞かれたくないような会議室、役員室、学校や塾の教室など外部からの音を遮りたい部屋、外部へ音が漏れないようにしたいスペースに向いています。またパネル内部の空洞部分に配線を通すことができるので、会議室ごとの照明用スイッチを付けたり、壁付ディスプレイ用配線を見えないようにするといったことが可能です。
もちろん、会話が外に漏れないようにするためには天井までパネルで塞ぐ必要があります。アルミパーティションでも、天井まで塞げばある程度の防音、遮音はできます。単にスチールパーテーションに比べると劣るということですから。ただ、天井まで塞ぐには消防法上の条件をクリアーする必要があります。これについては、少し長くなるので、また改めて書きたいと思います。(もちろん、打ち合わせの際にはご説明いたします)
次に、価格、コストについてです。
結論から言えば、アルミパーティションのほうがスチールパーテーションに比べて低コストで導入できます。また軽量であるため運搬や設置施工が簡単です。部品数も少ないのでレイアウト変更が容易です。余談にはなりますが、不要になった場合にもアルミパーテーションならば、そこそこ需要があるので買取価格が付く場合が多く、スチールパーテーションは逆に廃棄処分費が結構かかります。弊社でも引き取りなどできますからその際はご相談ください。
耐久性や堅牢性が違うのか?といったような問い合わせもありますが、これはきちんと施工すればアルミだろうとスチールだろうと変わりません。大きな地震でも弊社で施工した間仕切りに不具合が起きたことは一件たりともございません。また、不燃性能もスチールパーテーションが上なのですが、これはアルミパーティションにも不燃仕様のタイプがあります。サイトによってはアルミパーティションは不燃ではないと書かれていたりすることがありますが、不燃材指定のビルであっても国から認可を受けたアルミパーテーションを使用すれば全く問題ありません。
パーテーションを使って間仕切りするメリットの一つに、工期と納期の短かさがあります。軽量鉄や木軸とクロス(壁紙)を使った通常のよくある壁よりもずっと早く施工可能です。納期も一般的なパーテーションであれば受注後10日ほどで工事に入ることができます。もちろん納期については、そのデザイン・仕様にもよりますので、打ち合わせの中できっちりお伝えいたします。
このように、スチールパーテーションとアルミパーテーションにはそれぞれの特徴とメリット、デメリットがあります。ですから、それぞれの用途や場所で選んでいただければよいと思います。簡単にいってしまうと、少し高くつけれど、遮音性、防音性を重視した少し重厚な感じとか、高級なデザインにしたい場合はスチールパーテーションを、コストをあまりかけずにそれでも小洒落た雰囲気にしたい場合にはアルミパーテーションを、ということでしょうが。まあ、一概には言えませんが・・・。ちなみにガラスパーテーションと言われるパーテーションも、アルミパーテーションかスチールパーテーションです。支柱がアルミなのかスチールなのかという違いです。ただ、ガラスの突き付けという施工方法もあり、これはスチールパーテーションの一種ですがガラスとガラスの間に柱がないタイプです。高級です!
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